おせち料理の起源をご存じですか?
毎年何げなく食べるおせち料理ですが、その起源はなんと弥生時代にまで遡ります。
『節』という季節の変わり目に神様に捧げたお供え物『節供』という風習が元なのです。
そして、その風習は中国伝来です。
おせちというと、いかにも日本起源のもののような気がしますが、実は中国起源。
調べたときは、ちょっとビックリしましたね。私もおせちは日本生まれのものだと思っていましたので、思わず「へぇ~」と声を漏らしてしまいました。
ただ、定番としていまのおせちの形に近い状態になったのは江戸時代後期で、この頃になると新年を祝うという今の形になっています。
ざっくりと弥生時代からの経過を語ると……
奈良時代から平安時代にかけて、祭事として宮中行事に用いられるようになって、徐々にポジションを固め始めます。
この頃は、節目の日である節日に、邪気を祓い、不老長寿を願う儀式として「節会(せちえ)」が催され、「御節供(おせちく)」と呼ばれるお祝い料理が振る舞われていました。
この時代は、五節句のお祝い料理すべてが『御節供』と呼ばれていました。
そして、江戸時代になると五節句は祝日として定められ、幕府の公式行事として位置付けられます。
庶民の間にも『御節供』が民間行事として広まっり、1年に5回ある節句で豪華な料理がふるまわれるようになっていきました。
さらに時がたち江戸時代後期になる頃、すでにお話ししたように新年を祝う料理という意味も加えられるようになり、今の形になっていきます。
私はてっきり、一族が集まるから集まってから作っていたらとても間に合わないという事情あたりから生まれたものかと漠然と思っていたのですが、まったく違いました。
祭事の供物が由来だというのは割と衝撃的な事実ですね。
昨今では、おせち料理もひと昔ほどは食べない人が増えてきていると思いますが、こうして由来を調べると、良い新年を迎えるにはやはりおせち料理は欠かせないのかと思わされます。
夏も終わり、そろそろおせち料理の先行予約がはじまる季節です。
良い年を迎えるために、あなたもおせち料理はいかがですか?